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2020年 5月 11日 志固めるエピソード

こんにちは!

東京大学理科一類1年の會田幸樹です。

今日は、私が東京大学への進学を決めた理由について、お話ししたいと思います。

 

地球惑星科学への興味 〜高校時代の「本物」の体感〜

私は、東京大学へは推薦入試を使って入りました。東大の推薦入試は、学部(理学部の場合は学科)まで決めて受験するので、志がある程度受験の段階で決まっている人間が利用する入試形態だと思います。

私の場合は、後期課程から、理学部地球惑星物理学科または地球惑星環境学科に進学することが決まっています。どちらに進むかは、1年の終わりに決める予定ですが、いずれにしても、「地球惑星科学」という学問の世界に入ることを心に決め、高3の時に受験しました。

「地球惑星科学」という学問は、あまり聞いたことのない人も多いと思います。この学問は、火山噴火や地震などの発生メカニズムや、地球という惑星の形成、地球上での生命の発生と進化、大気圏内で起こる気象現象、地球を含む宇宙の進化などを包括的に扱う学問です。今の私は、特にこの中でも「火山地質学」という分野に興味があります。

私が、火山に興味を持ったのは、高校時代の伊豆大島火山への巡検です。もともとうっすらと火山に興味のあった私は、高校時代の地学部の顧問の先生に、「火山を見にいきたいのですが、、、」と相談したところ、たまたま伊豆大島に詳しい先生がいらっしゃったこともあり、当時地学部の部長だった私は、部活の合宿地として大島を選びました。

そこでの経験は、非常に刺激的なモノでした。大島は1986年に噴火したのですが、その痕跡が色濃く残る火口周辺には、溶岩が流れて固まった岩、火口から飛び散って固まった岩、火口を塞いでいた岩石が噴火の衝撃で吹っ飛ばされた石が点在していました。山腹の林道の壁面に目を向ければ、これまで大島が何百年、何千年にもわたって噴出し続けてきた岩石が地層としてはっきり確認することができました。

これらを見て、私は、

「地球って、生きてるんだなあー」

と深く感じ入りました。そして、そんな地球がどんな活動をしているのかもっと学んでみたいと思ったのです。

 

東大で学びたい! 〜”ガチプロ”たちとの交流〜

地球惑星科学に惹かれた私は、部活で中2から参加していた地学オリンピックで、本選に出場する機会を高1、高2で得ました。そこでは、地学を愛してやまない人間たちが、自分たちが採集してきた鉱物や化石を持ち寄り、キラキラした笑顔で語り合っていました。私もその中に入って、伊豆大島の話をしました。

そうすると、自分では思ってもみない意見や考えが、どんどん出てくることに気づきました。志や専門性が高く、いろんなことを知っている人と話すと、こんなにも面白いのか、と感動し、こんな体験がたくさんできるところはどこか、と考えた結果、

東京大学しかない

という結論に至りました。そこからは、一般でも受けるつもりで勉強し、推薦では、伊豆大島火山の研究など様々な経験を持ち込んで、合格をいただきました。

 

終わりに

長々とお話ししましたが、私はこんな経緯で東大に入りました。高校時代にこんなにもたくさんの経験ができるのは、かなり稀な例だとは思いますが、自分の周りの大きな世界で、どんなことが起こっているのか、自分の興味・関心はどこなのか、常にアンテナを張り続けたことが、私が志を決められた一つの要因かなと思います。

是非みなさんも、世界に目を向けて、大きな志を持って、受験勉強に励んでいただきたいと思います。

将来に関して、志が決まらない、などあればいつでも相談乗りますので、是非お声がけください!